Fukagawa bansho

このたび深川番所ギャラリーでは２０１１年１０月２０日より木村裕の個展を開催いたします。木村裕はこれまでの長い作家活動を通じて、常に音楽と言葉、絵画をテーマとした作品を発表してきました。近年は音符や文字、図形をモチーフにした平面作品を展開してきましたが、本展ではこれまで平面に記号として描かれていた音楽と言葉を、より本質的な演奏と朗読によって表現しています。木村裕が作曲したピアノ曲が自身の演奏で録音され、吉増剛三氏の詩集『大病院脇に聳えたつ一本の巨樹への手紙』から選ばれた数編の詩が長尺の和紙に書き写されています。そして鑑賞者は音楽の奏でられる会場で絵画を前に詩の朗読を促され、それぞれの表現への介在によってインタラクティブに結実する作品となっています。

木村裕　プロフィール