稲垣遊:ほとり
2012年7月31日 - 9月9日(月曜休・夏季休業8月13日- 23日)12:00 - 7:00PM
深川番所ギャラリー
東京都江東区常盤1-1-1-2F
03-6666-9862
2012年7月31日から深川番所では稲垣遊の個展を開催します。稲垣遊は1985年神奈川県生まれ、2009年武蔵野美術大学日本画科修了、現在東京にて制作を行っています。本年は昨年に続き東京都主催の公募展トーキョーワンダーウォールにて2年連続の入選を果たし、気鋭の若手作家として期待が高まっています。
作品は主に都市や郊外で見られる建物や橋といった建造物と、川や森などの自然をモチーフに描かれ、それらがモノクロームの風景の中で不明瞭な混じりあいを見せています。この曖昧な重なり、あるいは不確かに広がる空白は、実体を持たない領域として画面に滲み出し、そのぼんやりとした表れを感じる絵画体験に稲垣遊の作品の特徴があります。本展では新作のペインティングと近作の未発表作品を併せて紹介します。この機会に是非ご高覧ください。
「絵画制作の契機は、現実の風景から得た感覚である。見えるものと見えないもの、見ないもの、判る部分と判らない部分といった対比や、もの同士の衝突や解離が風景には満ちていて、何が感情に訴えるのかは容易には判断できない。その点をドローイングを通じて検証し、試行錯誤しながら作品にしていく。私が絵画に求めているのは、自分自身の奥の方にある感情をじわじわと揺さぶられるような体験である。不安と興奮の間にある、名付けようのない感情に光を当てることが、生きるていると感じることにつながるからかもしれない。」- 稲垣遊
稲垣遊プロフィール、作品