藤井龍徳:フリソソグモノニツイテ

2013年5月1日 - 6月2日(月曜休)12:00 - 19:00

深川番所
東京都江東区常盤1-1-1-2F
03-6666-9862


この度、深川番所では2013年5月1日から31日まで「藤井龍徳:フリソソグモノニツイテ」を開催いたします。藤井龍徳は1954年栃木県生まれ、1980年東京造形大学彫刻科を卒業、1981年「お父さん人を殺した事ありますか?」より作家活動を開始しました。近年は2009年中之条ビエンナーレ、2010年西宮船坂ビエンナーレ、2012年には我孫子国際野外美術展への参加の他、53美術館(中国、広州)での滞在制作やFRISE(ドイツ、ハンブルグ)でのグループ展「IGNIS MUTAT RES」(火は万物を変える)に出展するなど、各地で精力的な活動をみせています。



作品は屋内外を問わず展示場所と一体となるインスタレーションを主な表現手法としています。展示場所で測定される自然放射線量の値を記す「フリソソグモノニツイテ」は、数値によって場所の固有性を表した1998年から制作が続く代表的な作品です。また、画廊の床に井戸を掘り、地下水脈を室内に誘導した「水はどこだ!?」(2002年)では、展示室に汲み上げた水を寺院へ奉納するパフォーマンスを行い、閉鎖的な場所を外部に接続して展示空間の質を一変させてみせました。



本展では、4200枚の古シーツの短冊によってギャラリーが入居する建物を取り囲む野外作品「気象台」を主に、裁断された紙幣を用いた「日本国10kg原器」など5作品を紹介いたします。これまで作品の規模や制約などから野外展示は地方や郊外に限られていました。本展は東京の狭小な都市空間における稀な試みとなります。この機会にぜひご高覧ください。



藤井龍徳 プロフィール、作品