3(three):three is a magic number 10

2015年7月31日~9月13日(月火休)12:00~19:00

深川番所
東京都江東区常盤1-1-1-2F
03-6666-9862

レセプション:7月31日(金)17:00~20:00
協力:ブレーメンカフェ



2015年7月31日より深川番所では、3(three)の個展を開催します。当ギャラリーでは2014年のグループ展以来の展示となります。

2009年に結成された3(three)は、福島県を制作の拠点に消費される身近なプロダクトをモチーフとした作品を発表しています。2014年にMicheko Gallery(ミュンヘン)で開催された個展「three is a magic number 9」に続く本展は、展示室全体を使用したインスタレーション作品「Tokyo Buried」を紹介します。この機会にぜひご覧ください。

Tokyo Buried
「Tokyo Buried」 は「埋める/埋められる」をテーマとしています。魚の形をしたポリエチレン製の醤油差しは結成当初から作品に使い続けてきた素材です。醤油差し一つ一つを現代に生きる人々になぞらえ、それらを大量に集合させることで都市的な問題を内包する作品を制作してきました。

2011年の「五感でアートPart2」展(長野県信濃美術館)では、「Tokyo Binary」と題し、カラフルな色水を入れた醤油差しを展示室の壁面に鑑賞者自身が取り付ける試みを行いました。



様々な色彩に覆われた壁面は、豊かな個性や内面を反映するのと同時に、集団のなかで埋もれていく多様性を表しています。それは群衆と個に対する私達の関心を視覚化したものとなりました。

2012年の資生堂ギャラリー(東京都)では、空の醤油差しで覆われた波うつ壁面に、都市を行き交う人々の姿を色彩として投影した「Tokyo Crowd」を制作しました。



このプロジェクトの延長であった2013年のA4ギャラリー(東京都)で開催された福島の原発問題をテーマとした個展においては、平坦な表裏一体の二面のスクリーンに、東京と福島の同日同時刻の情景を投射しました。 また、醤油差しを用いて、震災直後に爆発した福島の原子炉建屋を表した立体作品も展示しました。この作品では鮮やかな色水と汚い色水を使用しています。

大量の醤油差しを用いたインスタレーションの表現は次第に変化していきました。カラフルな水から空っぽの透明になり、三次曲面の壁面は、凪のような平らな形へとなりました。



今回のインスタレーションでは、醤油差しを壁面に埋没させています。豊かな個性を持ち合わせている都市の生活者が、その内面を抑制・制御され、凡庸な都市の構成要素として扱われる現代社会と重ね、人々のどこか蕭然とした姿を表現しています。
3(three)



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